SaaSは本当に死んだのか?地方中小企業が目指すべき「身の丈に合った内製化」のリアル
「また新しいITツールですか? 正直、もうウンザリしていませんか?」
こんにちは、テクノガイドヤマガタの小出です。山形市を拠点に、中小企業や非営利団体の皆様の「IT経営参謀」「DX伴走者」として活動しています。
いま、IT業界の最先端では「SaaS is dead(月額制ツールの終焉)」という言葉がにわかに注目を集めています。
「サースって何だ?」「うちには関係ない話だな」と思われた地方の経営者や現場のリーダーの皆様。実はこれ、皆様にこそ大いに関係のある、そして「大歓迎すべき時代の変化」なのです。
なぜなら、これは「高額な外部ツールを買い漁る『ツール依存型DX』の終わり」を意味しているからです。これからはIT業者の言いなりになって高いシステムを買う必要はありません。今ある資源を賢く使い倒し、他社に依存せず、自社で業務を100%コントロールする「自走の時代」が、いよいよ始まっています。
今回は、このニュースの背景にある変化と、私たち山形の現場がこれからどうやってITと付き合い、主導権を取り戻していくべきか、温かいお茶でも飲みながら一緒に考えていきましょう。
1. いま、IT業界で囁かれる「SaaSは終わる」の正体
そもそも、なぜ「月額制のシステム(SaaS)は終わる」なんて言われているのでしょうか。その最大の理由は、生成AI(ChatGPTなど)の急激な進化にあります。
これまでは、業務を効率化しようと思ったら、IT業者が作った既存のシステムを毎月高いお金を払って買う(契約する)のが当たり前でした。しかし、これからは生成AIの力を借りることで、「専門的なプログラミングの知識がなくても、自分たちの業務にぴったり合った仕組みを自分たちで作れる」ようになりつつあります。
わざわざ高い月額費用を払い続けなくても、自分たちでコントロールできる時代が来ている。これが「SaaSの終焉」と言われる背景です。
2. 地方の現実:ツールに振り回され、結局経営者が尻拭いをする痛み
ただ、この話を聞いて、山形の経営者の皆様はこう思われたのではないでしょうか。
「ちょっと待ってくれ。うちはそもそもそんな高度なシステムなんて使っていないし、日々の業務はまだFAXや紙、Excelが中心だ」
「自分たちで仕組みを作る?そんなことができる優秀なIT人材なんて、社内にいるわけがないだろう!」
――はい、まさにその通りです。これぞ地方の、そして現場の「100%正しい正論」だと思います。
世間の「DX」という流行り言葉に流されて、高額なツールを導入してみたものの、現場が使いこなせず不満が爆発し、結局は元のExcelや紙のやり方に逆戻りしてしまう……。そんな苦い経験を持つ組織は少なくありません。さらに最悪なのは、使われなくなったツールの高い月額費用だけが毎月引き落とされ続け、その解約手続きや現場の不満の板挟みになって、経営者であるあなた自身の貴重な時間が奪われてしまうことです。
本来なら経営戦略を練るべき代表が、動かないシステムのフォローやトラブル対応に追われる本末転倒。私は非営利団体の事務局長など「現場の中の人」を20年以上経験してきたので、その予算の壁や現場の抵抗感、経営者の孤独な痛みは痛いほどよく分かります。
3. 「SaaSの終焉」が地方企業にもたらす本当の意味
では、この変化は地方の私たちには関係のない話なのでしょうか?
繰り返しになりますが、答えは「大歓迎すべきチャンス」です。この変化の本質は、高度なプログラミングをすることではなく、「機能が決まりきった高額なシステムを、IT業者の言いなりになって買い続ける時代の終わり」を意味しているからです。
これまでは、少し業務の流れを変えたいと思っても、高い見積もりを出されて諦めるか、システムの仕様に人間が合わせるしかありませんでした。しかしこれからは、高いお金を払うなくても、「自社の身の丈に合った、本当に必要な仕組み」を、自分たちが主導権を握って作れる時代になったのです。つまり、業者への「丸投げ(外部依存)」から脱却し、自社で業務をコントロールする「自走」への扉が開かれたということです。
4. 地方中小企業は「Microsoft 365 × 生成AI」で“ミニ内製化”を狙え
では、IT人材がいない山形の組織が、どうやってその「自走」を叶えればいいのか。私がお勧めしているのは、ゼロから新しいアプリを作るような大がかりなことではなく、すでに皆様の手元にある資源を使い倒す「ミニ内製化」です。
具体的には、多くの企業がすでに導入している「Microsoft 365」に「生成AI」という知恵を掛け合わせる方法です。専門用語を使わずに、その「算盤(経済合理性)」の仕組みを翻訳してみましょう。
- SharePoint(シェアポイント):すでに毎月お金を払っている、追加費用0円の「安全な社内ファイル置き場」です。バラバラだったExcelの名簿データなどをここに集約し、全員で安全に一元化・共有できます。
- Power Automate(パワーオートメイト):ボタンを1つ押せば、面倒な転記作業やメール送信を勝手にやってくれる、これも追加費用0円の「自動化ロボット」です。
- 生成AI(ChatGPTなど):そのロボットの動かし方や、Excelの複雑な数式を24時間いつでも優しく教えてくれる、月額数千円の「超優秀なAI家庭教師」です。
新しく何十万円もするシステムを買わなくても、今ある道具の組み合わせ(追加費用ほぼ0円)だけで、業務の無駄を徹底的に削ぎ落とす「淀みのない仕組み」は十分に作れます。だからこそ、テクノガイドヤマガタは、皆様に高額な新しいシステムを売りつけるようなことはいたしません。「今の予算で何ができるか」を、経営層と同じ目線で徹底的に考えます。もちろん、利便性を高める「攻め」だけでなく、情報漏洩やリスクから組織を守る「守り(セキュリティ)」の視点もセットで組み込みます。
5. 大切なのは「誰が伴走するか」
ツール依存から脱却し、「身の丈に合った内製化」ができる土台は整いました。しかし、いくら道具が優れていても、「最初の仕組みづくり」や「自社に合わせた応用」には、どうしても専門的な知識やちょっとしたコツが必要です。ここが、多くの組織が一人で立ち止まってしまう「ガタガタ道」です。
私たちは、目先の不具合を直して終わりという「作業の代行業者」ではありません。裏側でこっそりシステムを作って「はい、納品です」と渡すような作業代行は絶対に拒絶します。それを決して行わないのは、業者がいなくなったらまた仕組みが止まってしまい、いつまで経っても本当の「自走」が達成できないからです。
私たちは、皆様の隣に座って、一緒に画面を見ながら仕組みを整え、明日から皆様が一人で操作できるように、何度でも練習に伴走します。私たちが目指すのは、現場が自律して動ける「仕組み化」と「文化の定着」です。皆様の「IT経営参謀」「社外CIO」として、専門用語を一切使わずに一歩一歩、誠実に伴走いたします。新しいツールを検討してウンザリする前に、まずは手元にある道具で何ができるか、一緒にお茶でも飲みながら作戦を練ってみませんか?
🛡️ 本日のまとめ:新しいツールを買い足す前に、今あるMicrosoft 365と生成AIを賢く使い倒し、自社で業務をコントロールする「自走」の足がかりを築きましょう。
「高額な外部ツールを導入しても、結局現場が使いこなせないのではないか?」
「IT業者の言いなりではなく、自社の身の丈に合った仕組みを自分たちで作りたい」
そんな「とりあえず回っているけれど、なんとなく不安」を抱える経営者様、現場のリーダー様へ。
テクノガイドヤマガタでは、ITという「算盤(道具)」を使って、皆様の現場の「論語(想い)」を形にするお手伝いをしています。
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